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サプリメントを正しく使うために知っておきたい3つのこと

今や薬局だけでなく、スーパーやコンビニでも簡単に手に入るサプリ。「利用してみたいけど、どれを選んだら良いのか分からない」と疑問を感じる方、「期待した効果がなかなか得られない」など、正しく使えているか悩まれている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、サプリを正しく使うために知っておきたい基本的なことについて、3つの項目に分けて解説します。

そもそもサプリが必要か考えてみよう

サプリを使用する前に、「そもそもあなたにサプリが必要かどうか」を考えてみましょう。というのも、体にとって必要な栄養素の量は人それぞれです。どの栄養素をどれだけ摂る必要があるかについては、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」が参考になります。これには、年齢や性別、普段の活動量ごとに必要な栄養素量が一覧になって記されています。あなたに適した栄養素量はどれくらいでしょうか?もし、推奨されている量の栄養素が食事から十分に摂れているのであれば、サプリで補う必要はありません。サプリを使用する際には、まず普段の食事の見直しを行うことをおすすめします。

食生活の見直しでは、朝ごはんを抜いていないか、野菜は毎食取れているか、果物や乳製品を取り入れられているかといった基本的な振り返りに加え、普段よく口にする食品にはどれくらいの栄養素が含まれているのか調べてみると、食事からきちんと栄養が摂れているのか把握することができます。その際には文部科学省の「食品成分データベース」を活用してみてください。

あなたにとって必要な栄養素の量が把握でき、普段の食生活の振り返りができたら、足りていないと思う栄養素について食生活の改善によって取り入れられないか考えてみてください。それでも解決が難しいようであれば、サプリで補うことを検討します。

成分の働きや含有量に着目して選ぶ

普段の食事で不足している栄養素を補うというのがサプリの基本的な考え方です。しかし、中には「○○という成分が××に効果的」などの情報を聞いて、その成分のサプリを検討している方もいるでしょう。その場合には、その情報について科学的根拠(エビデンス)があるかどうか調べてみた方が良いかもしれません。誇大広告などによる誤った情報も多く存在するからです。特に注意すべき点は、食材を摂取することによる健康効果と、食材に含まれる成分を摂取することによる健康効果は混同されやすいということです。また、科学的根拠として提示されている実験データの対象者が限られた人(肥満者、高齢者など)というケースも多々あります。栄養素やその効果に関する情報が正しいかを調べる際には、そういった点に留意しましょう。

また、同じ成分を含むサプリであっても各社さまざまな種類を販売しているため悩んでしまうかもしれません。その際に着目すると良いのは成分の含有量です。含有量を確認しないと、「価格が安いものを選んだものの、摂りたい成分がほとんど入っていなかった・・・」ということも起こってしまいます。しかし、単純に含有量が多いものが良いサプリというわけではありません。検討しているサプリから摂れる成分の量が適正かどうかは、サプリの摂取頻度や普段の食事から摂れる栄養素量などを加味し、食事摂取基準の数値と照らし合わせながら総合的に判断しましょう。

過剰摂取や副作用、飲み合わせなどに注意

サプリを実際に使用する際には、まず過剰摂取に気を付けましょう。特に、脂溶性ビタミンなど過剰摂取が健康リスクを伴う成分については注意が必要です。普段の食事で十分にその成分が摂れている場合には、サプリからの摂取量が加わることで健康にとってマイナスになる可能性があります。サプリ購入前の食生活チェックが大切な理由はこのためでもあります。それ以外にも、高用量のサプリを使用する場合や、サプリの他に栄養ドリンクなどの健康食品を取り入れている場合にも過剰摂取の恐れがあるので十分気を付けましょう。

また、サプリは薬ではありませんが、薬のような副作用がないわけではありません。サプリの摂取によって気分が悪くなったり、体調の変化を感じた際にはサプリの摂取は中断してください。

服薬中の薬がある方は、サプリとの飲み合わせも確認する必要があります。サプリに含まれる成分によって、薬が効きにくくなり病気の治癒が遅れてしまったり、逆に薬が効きすぎてしまうこともあるからです。同様に、妊娠中の方や妊娠の可能性がある方はサプリの摂取を控えた方が良い場合があります。いずれも医師や薬剤師などの専門家に相談しながら、サプリの摂取を検討しましょう。

最後に

サプリはあくまでも補助的なものであり、栄養の摂取は普段の食事で行うことが基本です。可能な限り、サプリに頼らずに栄養が十分摂れている生活を目指していきましょう。サプリを使用する場合も、手軽だからと安易に量を増やしてしまうのではなく、どうしても普段の食事で足りない部分を補うという考えのもと、量を調節することをおすすめします。

最近では、薬局に常駐する薬剤師や管理栄養士などの専門家に、健康相談ができるサービス・制度(かかりつけ薬剤師制度など)も広まり始めています。サプリについて何か分からないことや不安なことがあれば、ぜひそのようなサービスも活用してみてください。

ABOUT ME
廣野沙織(管理栄養士)
廣野沙織(管理栄養士)
料理好きの母親の影響を受け、幼い頃から食や料理への関心を持つ。 お茶の水女子大学管理栄養士養成課程在学中には企業でお弁当の商品開発やフードスタイリングなどを経験。卒業後は同大学大学院にて食品科学を専攻し、調理を科学的に扱い美味しさを追求する研究に没頭した。 研究の傍らレシピ開発や執筆活動、出張料理などに従事し、在学中にフリーランス管理栄養士として開業。大学院修了後は、食事指導やセミナー講演など活動の幅を広げている。