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H28年実施 「都民を対象とした健康食品の摂取に係る調査」のまとめレポート

健康食品やサプリメントの普及に伴って、行政・民間を問わず健康食品に関する調査やレポートが報告されるようになりました。今回はH28年に実施された「都民を対象とした健康食品の摂取に係る調査」を独自にまとめましたので、これから健康食品やサプリメントを利用する方の参考にしていただければ幸いです。

中学生以下の子どもの利用も身近に!?

平成28年に東京都で行われた都民を対象とした健康食品の摂取に関するアンケート結果が公表されました。その概要を見ると、最近一年間に「健康食品」を利用していた人は66.4%と半数以上を占めていることがわかりました。さらに、男女別の利用率では、男性62.1%、女性70.5%と女性のほうが高く、年代別では18~39歳69.7%、40~59歳67.8%、60~74歳58.7%と若年層ほど高くなっていたことから、健康食品は男性より女性に、年齢別では若い世代に関心があることが伺えます。

また、同調査では中学生以下の子どもの利用状況もできる範囲で調査をしており、「利用している(したことがある)」には15.1%と結果が出ていることから、子どもの健康食品の利用も身近なものとなってきている様子も伺えました 。確かに、背を伸ばしたいならカルシウム、受験シーズンなど頭の回転を速くしたいならDHAなどと、子ども向けに出している商品が多くなっていることが感じられる昨今です。形状も飲料、菓子系のものまで幅広く出ており、気楽に食べられるよう考慮されているものが多いことも子どもが健康食品を利用しやすくなった要因の1つとして考えられます。

親や世間の健康・ダイエット志向が子どもに反映

本調査のグループインタビューでは15歳以上の女性の回答も含まれますが10代から20代女性のグループで摂取している健康食品についての発言では「鉄分」「マルチビタミン」「糖質吸収抑制系のダイエットサプリメント」「脂肪消費系の茶飲料(特定保健用食品)」「糖質・脂肪吸収抑制系ダイエット食品(特定保健用食品)」「菓子タイプのバランス栄養食品(栄養機能食品)」「整腸作用等のある医薬品」などが具体的にあげられ、その中には母親が提供するものをそのまま摂取するケースもあったとあることから、近年のダイエット志向や、親の健康志向が子どもに反映されていることが見受けられます。

しかし、お子さんが健康食品を必要ほど不足している根拠もほとんどないのも実情です。国で毎年行っている「国民健康・栄養調査」によると、平成29年版の12歳(男性)での鉄の摂取状況で言えば、摂取量は7.0㎎と11.5㎎の推奨量(表1参照)に比べ不足気味ではありますが深刻な栄養失調とは言い切れません。食事摂取基準はあくまで参考値であり、子どもは体格などの個人差も出やすい時期だからです。必要であれば国も早期に対応することが考えられますが、実際に国立健康・栄養研究所でも幼い子どもを中心に安易に子どもにはサプリメントは与えないようにと、リーフレットなどを含め呼びかけています。

その理由の1つとして、現在のような欠乏症の予防目的を超えた量の摂取に関する根拠は、大人でもはっきりしていないためとHPで謳っています。健康食品は、不足栄養素を補うには飲むだけで補えることで魅力的ですが、まずは栄養素が足りていないと感じる場合、お子さんの場合は特に食事の改善をしていくことに目を向けることの大切さも忘れてはならないでしょう。

表1.子どもの鉄の推奨量と平均摂取量

引用元: 厚生労働省『日本人の食事摂取基準(2015)』、『平成29年 国民健康・栄養調査

購入の際に重視していたものはやっぱり「効果・目的」!

購入の際に重視していた内容では、「効果・目的」、「原材料、内容成分」、「価格」などを重視して購入し、価格や原材料、内容成分よりも実際の「効果・目的」であることがわかりました。しかし、本調査グループインタビューでは「特に大きな効果を期待しているというより、通常の食事だけでは摂取できない栄養素の補給と考えている者が多い」との回答もあり、効果は選ぶ基準の1つとして高いが、健康食品は補助的なものと位置づけが定着され、強い期待はしていないことも伺えました。

さらに「健康食品」を利用する一番の目的では、「健康増進」25.3%、「栄養バランス」22.1%、「特定の栄養素摂取」7.9%であることから近年の健康志向の影響も大きいと考えらます。お子さんが飲む理由でも同様の理由が挙げられているので親の健康への意識が反映されているのではないでしょうか。

健康食品は食品扱いのため、普段食べているものと同じように安心・安全かのように思う方もいますが、調査結果からも分かるように副作用が3.6%ほどと、ごく少数ではありますが出ていることが実情です。調査による症状としては「下痢、腹痛」、「吐き気、おう吐」、「皮膚のかゆみ、発赤、発疹」が主にあり、健康増進目的で利用しているものの、かえってこれらのような健康被害にあっては残念なことです。実際にこのように被害にあっていることを念頭に、企業は過大な広告をせず、必要な情報を伝えるとともに消費者も容量や頻度を守った使い方をする必要があると言えるでしょう。

最後に

調査結果には「原材料をみても、有害なものがはいっていたとしても判断ができないので、もっとわかりやすく補足説明が必要なようにしてほしい」、「効果の有無はもちろんだが、安全性の高さについても公的機関で審査してもらいたい」との消費者の声や末尾には「健康食品を利用する上で必要な情報としては、副作用(摂取によるトラブル)に関する情報に対するニーズが挙げられた」との言葉も残しています。

今は情報化社会となりいろんな情報を目にしやすいですが、わかりにくかったり、消費者が必要な情報が必要な時に得られていなかったりする状況が伺えます。健康食品はドラックストア、コンビニなど、どこでも手軽に買える反面、有効性に限らず安全性に関してはまだまだ未解明なところが多く効果だけの良い一面だけでなく、副作用などの面も含めて理解した上で使っていく必要性があります。

そのためにも行政や企業に正確でわかりやすい情報発信を求めつつ、今回のように企業や行政が行っている調査に消費者自身が積極的に参加すると良いでしょう。生の声を届けることで、自らがより良い情報を手にしやすい環境づくりに役立ちます。

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